Oomba (Wilbur Harden) (5分28秒)
【この曲、この演奏】
「このセッションにおいてもまた当時のジャズ・シーンにおいても斬新かつ大胆で意欲的な作品である。この1曲をもってもハーデンの並々ならぬ作・編曲の才能を知ることができよう」と、資料09でこの曲について解説しています。
コルトレーンのこの曲の演奏記録は、本セッションだけです。
ハードバップ全盛期であり、そのうねりの中にいるジャズマンに中には、次の展開を考え始めていた方もいたことでしょう。1958年のコルトレーンはまさにそうであったと思うし、このセッションの主役のハーデンもそんな思いを持った方のようです。実験的な展開を5分半の中に盛り込んであるこの演奏を聴くと、目をギラギラさせた男たちの表情が浮かんできます。
この演奏は、1958年発売のアルバム「ジャズ・ウエイ・アウト」に収録されました。
【エピソード、エピソード、コルトレーン語録 その17】
解説を一切つけないアルバムを出してみたい。載せるのは曲にタイトルとプレイヤーの名前だけ。今はもう、自分のやっていることについて、言葉で伝えられることは言い尽くしたという気がする。だからあとは音楽に語らせたい。
ジョン・コルトレーン、ナット・ヘンフ著「エクスプレッション」(Impulse! AS-9120)ライナーノーツより
(資料04)
【ついでにフォト】
2010年、みなとみらい
(2022年5月17日掲載)