19560511-12

Four (Miles davis)    (7分14秒)


【この曲、この演奏】

 資料14によれば、この曲はアルトサックス奏者のエディ・ビンソン作との説もあり、そのようにクレジットされている盤もあるとのことです。何れにしてもマイルスはこの曲で、資料08をざっと眺めても10回以上の演奏記録があります。コルトレーンのこの曲の演奏記録は当然ながらマイルス絡みであり、本セッションのほかではマイルス・クインテットでの2度のライブ演奏が記録されています。

 さて演奏ですが、マイルスのオープン・トランペットでのソロは、最初はやる気がなさそうな感じです。それが段々と燃え上がって行かせるところが流石はマイルスです。コルトレーンは戸惑いを見せながらも、何とか格好をつけていく演奏です。この曲はマイルスがメンバーと自身を燃え上がらせ、ライブでは客を掴んでいく曲なのでしょう。


【エピソード、少年時代に関心を寄せたも音楽】

 コルトレーン少年は、家庭ではラジオからイマジネーションを得ていた。ジミー・ランスフォードやデューク・エリントンがラジオの電波に乗って突然聞こえてくることがあった。ブラック・ピープル独特のリズム・アンド・ブルースが流れてくると、ひとりでに足を踏みならし腰を揺すって調子を取っていた。ハイポイントで最も人気のあったのはサッチモだが、黒人が耳にする音楽の大半は白人ミュージシャンによる演奏であった。(資料01)


【ついでにフォト】

19560511-12

2006年、香港


(2019年2月3日掲載)