19571200-37

Ain't Life Grand (take 9) (Al Cohn)
(3分22秒)


【この曲、この演奏】

 アル・コーン作の曲で、編曲もアル・コーンの手によるものです。この曲のコルトレーンの演奏記録は、本セッションだけです。(資料07)

 このセッションのビッグバンドの部では最後となるこの演奏は、1940年台のアメリカ映画の良き雰囲気が漂う、熱気ある演奏です。コープランドのトランペットとコルトレーンと短いソロが続き、ブレイキーとホーン陣との掛け合いがあり、ビショップのピアノへとソロが続きます。

 ビッグバンドの部は、ブレイキーの冴える演奏のもとで迫力演奏で終わっていきました。

 さてこの本テイクの前に8つのテイクがあり、その中に二つの完奏テイクがありますので触れておきます。


-30    (take 2)(3分15秒)
 本テイクよりも低音を活かしてリズミカルにしたアレンジで、ソロにおけるバックのアレンジも、バック陣により焦点を当てた構成となっています。12秒のスタジオ内トークの後に、3分3秒の演奏となっています。


-32    (take 4)(3分42秒)
 テイク2より軽やかにと目指しているようですが、まだまだ力みが残る演奏です。最後まで演奏された3つのテイクの中で、このテイク4でのものにブレイキーの迫力を最も感じました。26秒のスタジオ内トークと音出しの後に、3分16秒の演奏となっています。



【エピソード、コルトレーン語録 その10】

 言葉では彼(エリック・ドルフィ)の素晴らしさは伝えきれない。エリックと知り合って、私の人生がよりよいものになったのは確かだ。彼は私が知る限り、もっとも偉大な人物の一人だ。人間としても、友人としても、ミュージシャンとしてもね。

 ジョン・コルトレーン ”エリック・ドルフィに捧ぐ” ダウンビート誌、一九六四年八月二七日号、10ページより (資料04)



【ついでにフォト】

tp09026-113

2009年、みなとみらい


(2022年3月25日掲載)