Oais (take 4) (unknown) (2分45秒)
【この曲、この演奏】
このアート・ブレイキーのビッグバンドでのセッションで、この曲が最初に演奏されました。1994年発売の2枚組CD (The Bethlehem Years: John Coltrane)に収録された世に出た演奏ですが、そこではこの曲については作者不明となっています。コルトレーンの演奏記録は本セッションだけです。
演奏前の準備作業が33秒収録され、その後の演奏は2分12秒です。その演奏ですが、マイナー・ブルースでバンドを温めるためのものだったのでしょう。トランペット陣が強調されたアレンジとなっており、ビル・ハードマンかもしれないトランペット奏者によるソロらしきものがあります。コルトレーンを特定できるような演奏箇所はありませんでした。
練習のためにビル・ハードマンあたりが何かの曲を頭に浮かべてメロディを提供し、メンバーの気持ちを合わせるために演奏されたものだと、私は感じました。この日に演奏された9曲の中で、アルバム「Art Blakey's Big Band」に収録されなかったのはこの曲だけでした。
なお、この演奏の前にブレイクダウンなどで終わった3回の演奏があり、そちらはCD「John Coltrane / The Outer World」で聴けます。
【エピソード、このセッションについて】
資料08によれば、アート・ブレイキーは1957年10月から12月にかけて、3回のセッションを行なっている。その中の10月の2回はジャズ・メッセンジャーズ名義のものであった。そして3度目が、12月に行われたビッグバンドでの演奏であった。
合計9曲が演奏され、その中の7曲がビッグバンドでの演奏で、そこからコルトレーンやドナルド・バードを残してのクインテットで2曲が演奏された。
その演奏が行われた録音スタジオはニューヨークにあることは分かっているが、具体的なスタジオ名は不明のままである。また12月のいつに行われたのかも、不明のままだ。
【ついでにフォト】
2009年、みなとみらい
(2022年3月19日掲載)