The Jitterbug Waltz (F. Waller)(5分14秒)
【この曲、この演奏】
プリ・モダン期のジャズとしては珍しくワルツ・タイムで書かれた曲だが、いかにもファッツ・ウォーラーらしいメロディがとてもモダンに響く、という不思議な魅力を持っていて、ハード・バップ期以降にも盛んに取り上げられている。最も驚くべき演奏は、エリック・ドルフィー、ローランド・カークという二人の鬼才が残したもの。
資料14にこのように説明されているこの曲ですが、資料07によればコルトレーンの演奏記録は本セッションだけです。
さて演奏ですが、ルグランの興味深いアレンジのテーマで、各メンバーが生き生きと演奏しています。ソロは、マイルス、ハービー・マン、ウッズ、コルトレーン、そしてエヴァンスと続きます。ルグランが用意した舞踏会で舞っているような、各ソロです。再び素敵なテーマに戻り、演奏は終わっていきます。
この演奏の後に、五人いる管楽器奏者からマイルスだけが参加しての「Django」が、4分ほど演奏されています。それはマイルスの美の世界が響き渡る演奏です。
【エピソード、初共演】
コルトレーンがルグランと共演したのは本セッションだけだが、このセッションに参加したジャズメンの中で、次の方とも唯一の共演となる。
Betty Glamann、Barry Galbraith
そして次の方とも、明確な記録が残っている共演は、本セッションだけとなる。
Phill Woods、Herbie Mann、Kenny Dennis
ウッズのアルトとコルトレーン、ハービー・マンのフルートとコルトレーン、コンボで聴けたら、さぞや素敵だったことだろう。
(資料07の記録から)
【ついでにフォト】
2013年、みなとみらい
(2022年5月22日掲載)