Wells Fargo (take 3) (Wilbur Harden)
(7分22秒)
【この曲、この演奏】
テイク1で十分OK、この状況の中で何を望むのかと思いますが、この曲の2度目の演奏を行いました。その2度目はフォルススタートとなり、3回目の録音に臨みました。
演奏の構成はテイク1と同じであり、その内容も同じようなものです。比較で言うならば、この3回目の演奏の方は歯切れ良くを意識しての演奏かもしれません。
結果としてこの演奏はアルバム「メインストリーム1958」には採用されずに、1976年に発売されることになりました。
【エピソード、コルトレーンのサヴォイへの経緯】
ウィキペディアによればウィルバー・ハーデンのプロ活動歴は、1957年から1960年までだ。彼のリーダー作を見れば、1958年のサヴォイへのものである。これからすると、サヴォイはハーデンと専属契約を結んでいたのかと想像する。
マイルス・バンドへの参加でコルトレーンの知名度は徐々に浸透してきた、1958年の1月には人気盤「ブルー・トレイン」が発売されていた、サヴォイはコルトレーンのアルバムを制作したかったのであろう。ただしプレスティッジとコルトレーンの契約はまだ残っている中で、サヴォイはハーデンのリーダー・セッションへのコルトレーンの参加を企画したのであろう。
ただしこれは他のレーベルも考えていたことであろうから、なぜサヴォイがそれを可能にしたかについて知りたいところだが、各資料にはその記述はない。コルトレーンとハーデンの個人的なつながりによるものかとも想像するが、それを裏付けるものはない。
【ついでにフォト】
2009年、みなとみらい
(2022年4月17日掲載)