19670215-10

Tranesonic (take 1)  (John Coltrane)
           (2分45秒)



【この曲、この演奏】

 トレーンにソニックを合わせたアリスの造語だと思うこの曲名ですが、演奏記録は本セッションだけです。またこのセッションで、二度演奏されています。

 さて演奏ですが、刺激的で急速な短いテーマをコルトレーンがテナーで20秒ほど演奏し、アリスのソロとなります。アリスも刺激的に45秒ほど演奏し、再びコルトレーンが短くテーマを演奏し、そのままコルトレーンのソロに突入します。しかしその演奏は、4人全員がソロをとっているかのものでありながら、しっかりとバンドの演奏になっております。

 このバンドの更なる可能性を感じさせる演奏です。



【エピソード、日本での記者会見、インタヴューから、その9】

7月9日 東京プリンス・ホテル、2階マグノリア・ルーム
早稲田、慶応、立教の「3大学モダン・ジャズ連盟」による共同インタヴュー vol.4 資料17から引用


Q
 あなたがアトランティックに吹き込んでいた時代は、たいへんメカニカルな演奏でした。現在の「アセンション」などたいへんフリーですね。そのスタイルには大きな変遷がみられる。何がそうさせたのですが?

JC
 人生が変わったね。人生は変化の連続であり、私も変わっていくし、私の音楽も必然的に変わっていく。


Q
 テナーだけではなく、ソプラノをはじめ、いろんな楽器を使うが、何故か?

JC
 それは、上限の手段の拡張です。各楽器の特徴を生かして、ひとつの楽器だけでは表現しきれない面を、カヴァーしているのです。


Q
 アルバート・アイラーについて、どう考えるか?

JC
 彼は偉大だと思う。


Q
 デューク・エリントンについて、どう答えるか?

JC
 とても好きだ。


Q
 セロニアス・モンクについて、どう考えるか?

JC
 彼は偉大な音楽家だと思う。



【ついでにフォト】

tp14004-059

2014年 みなとみらい


(2021年10月21日掲載)