Ascension (Blue Waltz)
(John Coltrane) (15分)
【この曲、この演奏】
コルトレーンが大人数で「アセンション」の録音を行ったのは、1965年6月28日のことでした。それから1ヶ月後のこのライブですが、まだアルバム「アセンション」は発売されていませんでした。
1965年7月27日のアンティーブ・ジャズ・フェスティヴァルの2曲目の演奏曲は、「Blue Valse」とクレジットされてブートレグで発売されましたが、資料07では「Ascension」とクレジットされています。
コルトレーンのテナー・サックスを中心に2分強、ピアノを中心にしたトリオで3分半強、再びコルトレーンのテナーを中心に5分半強、そしてエルヴィン一人で3分強の演奏を繰り広げています。1ヶ月前のスタジオ録音で大人数で繰り広げた混沌と爆発から、重要部分を取り出してここで演奏したような感じです。コルトレーンの前半は静、後半は動を感じる演奏が、彼のこの曲のテーマへの思いの深さを表しているようです。
なお最後の3分強のドラムス一人舞台ですが、資料07では独立したものとして「drum solo」とクレジットしています。
【エピソード、この日の演奏の発売】
この日の演奏は放送局録音もあり、早い時期からブートレグで発売されてきたが、まとまった形でしっかりとクレジットされて発売されたのは、1987年から1988年にかけてのことであり、エソルダンから発売されたものであった。まずはこの日の最後の演奏曲である「Impressions」が1987年に発売された。そして残りの3曲が、1988年に発売されたのであった。
資料07を見ると、この日の演奏はその後も幾つものブートレグで発売されているが、クレジット間違いも多くあるようだ。
【ついでにフォト】
2015年 みなとみらい、横浜
(2022年12月21日掲載)