Lonnie's Lament (John Coltrane)
(10分)
【この曲、この演奏】
資料07の記録にある限りですと、コルトレーン作のこの曲は1963年10月8日のバードランドで演奏され、インパルス!が録音しました。このライブの収録盤は1964年1月に発売されましたが、この曲は収録されず、今に至るまで未発表のままです。
次にこの曲は1964年4月27日にスタジオ録音され、その年の7月に発売されました。
これからすれば、1963年10月8日のバードランドでの演奏には満足できずに、そのすぐ後の欧州公演で演奏するなどし、手応えを感じるようになった1964年4月にスタジオ収録したと、想像できます。
コルトレーンがテナー・サックスでゆったりと幽玄な雰囲気でテーマを1分半ほど演奏し、テンポを早めてマッコイのソロと続きます。パーカッシブに迫ってくる4分ほどのピアノの後に、再びコルトレーンが登場し、最後まで4分半ほど演奏しています。そのテナー・サックスは穏やかな語りから始まり、徐々に早口での強い語りとなり、吹き始めから2分半ほどでピアノがオフにあると一層の激しさとなっていきます。そんな激しさの中でテーマを入れて、エンディングとなっていきます。
【エピソード、この日の演奏会場】
Freie Universität、日本ではベルリン自由大学と呼ばれているこの大学は、1948年に設立された。終戦直後のベルリンを巡る政治情勢の中で、学問の自由を求めて、1948年に設立された大学である。今ではドイツ国内だけではなく、国際的にも高い評価を得ている大学である。
ウィキペディアにこの大学のページがあり、そこから引用したが、コルトレーンが演奏した会場の「Auditorium Maximum」については情報を得られなかった。いずれにしても、このベルリン自由大学の中にあるのであろう。
【ついでにフォト】
2015年 みなとみらい、横浜
(2022年11月27日掲載)