Impressions (John Coltrane) (11分27秒)
【この曲、この演奏】
1961年と1962年の欧州ツアーで演奏されたこの曲は、この1963年欧州ツアー初日のストックホルム公演でも演奏されました。
演奏はコルトレーンがテナーで30秒弱ほど演奏して、すぐにマッコイのソロに移ります。ハイウェイをスポーツカーで突っ走るスリルある4分強の演奏の後に、コルトレーンが最後までの6分以上を吹き続けます。それは高速列車の重量感ある走りのようです。ソロ開始から2分半ほどから、エルヴィンとコルトレーンの一騎討ちとなり、緊張感は高まっていきます。ソロが始まってから5分半ほどからテーマとなり、演奏が終わっていきます。
【エピソード、1963年のミシェル・デロームのインタヴュー記事 その2】
デローム
カルテットのために新曲を書こうと?
コルトレーン
そう、カルテットのために。誰もがプレイしたくなるような曲をね(笑)。だが、メインはカルテット用だ。新しい素材が必要だからね。これまでは時間がなくてそこまで手がまわらなかったが、今はそれに取り組んでいる。グループのために曲を書くという問題にどういうアプローチで臨むべきなのか、頭をひねっている。そして何とか、いくつかやれそうな程度には問題が解決できたと思う。今なら、私たちがこれまでやってきたことの水準は保てるんじゃないかな。
「ジャズ・オット」誌、一九六三年一二月号(資料04より)
【ついでにフォト】
2014年 みなとみらい、横浜
(2022年11月15日掲載)