Traneing In (John Coltrane) (20分1秒)
【この曲、この演奏】
この11月20日のヘルシンキ公演の4曲目の「Mr. P.C.」の後に「I Want to Talk About You」が演奏されましたが、この曲だけテープの存在が確認できないとのことです。
1962年の欧州ツアーでのこの定番曲が、6曲目に演奏されました。
ベースとピアノでテーマが始まり、ドラムスも加わり、7分弱の演奏となっています。マッコイのピアノは不気味な気配があり、そして徐々に盛り上がっていくさまは、なかなかのものです。ただしドラムスの録音レベルが小さいのが、残念なところです。
続くのは5分43秒のベース・ソロです。4分まではアルコ、その後はピッチカートでの演奏です。
そしてコルトレーンの登場となり、7分半ほどテナーサックスを吹いて、この曲の演奏が終わります。なかなかのコルトレーンですが、何か乗り切れない面も感じます。
【エピソード、J. クルーゼとM.デロームとのインタヴュー、その19】
コルトレーン
(解答の続き)
「アフリカ/ブラス」について言えば、立脚点が異なっていた。あれは、ビッグバンドがサポートするカルテット、というコンセプトだったんだ。私たちはマッコイがピアノで弾くはずだったフレーズを拝借して、バンドようにアレンジした。バンド全体を、伴奏をプレイする”一つの巨大ピアノ”と化したんだ。おかげで手間が省けた。バンドのプレイに応じてプレイする、という必要がなくなったからね。そのうち、もっとオーソドックスなビッグバンドで何かやるかもしれないが、具体的なアイディアはまだ何も固まっていない。
1962年11月17日のジャン・クルーゼとミシェル・デロームによるコルトレーンへのインタヴュー。ジャズの手帳誌、一九六三年第八号。(資料04)
【ついでにフォト】
2007年 アムステルダム、オランダ
(2022年9月27日掲載)