19621120-03

Everytime We Say Goodbye  
(Cole Porter)   
(5分14秒)



【この曲、この演奏】

 1961年の欧州ツアーでも演奏されたこの曲、そして1962年も11月17日のパリと、19日のストックホルム後半の部で演奏されたこの曲が、20日のヘルシンキでも演奏されました。

 ソプラノサックスで憂鬱な夕暮れの雰囲気でテーマを2分ほど演奏し、マッコイの親しい人同士の会話のような2分ほどのソロへ繋がっていきます。そして〆の1分強ではコルトレーンのソプラノとマッコイのピアノが楽しげな会話のような演奏となっていますが、ソプラノの収録音レベルが小さくて残念であります。

 スタンダードをコルトレーンとマッコイの個性を活かして、軽く聴かせる演奏となりました。



【エピソード、J. クルーゼとM.デロームとのインタヴュー、その17】

質問者
 バンドのベーシストがスティーヴ・デイヴィス、アート・デイヴィス、レジー・ワークマン、ジミー・ギャリソンと代々変わってきたのはそのためですか? マッコイ・タイナーとエルヴィン・ジョーンズはずっと固定されているのに?


コルトレーン
 リズム・セクションにおいて何よりも重要なのは、グループのサウンドに一貫性を与えることだ。音の統一感をね。そういう意味では、ピアニスト、ベーシスト、ドラマーの関係はできるだけ完璧でなければならない。アート、スティーヴ、レジー、そしてジミーは皆、とても優れたプレイヤーだった。彼らを格付けするつもりはないが、マッコイとエルヴィンの間にもっとも完璧に収まったのはジミーだ。ただ、それは単に彼の音質やサウンドがバンドに嵌まったというだけで、歴代ベーシストのテクニックや音楽的アイディアとは何の関係もない。


 1962年11月17日のジャン・クルーゼとミシェル・デロームによるコルトレーンへのインタヴュー。ジャズの手帳誌、一九六三年第八号。(資料04)



【ついでにフォト】

tp07014-092

2007年 アムステルダム、オランダ 


(2022年9月25日掲載)