19621119-15

Everytime We Say Goodbye  
(Cole Porter)    
(4分32秒)



【この曲、この演奏】

 この曲は、1961年の欧州ツアーでは何度か演奏されました。1962年の欧州ツアーでも、毎回ではありませんが、コルトレーンはこの曲を取り上げています。

 さて演奏ですがコルトレーンがソプラノ・サックスでゆったりとした空間を作り、2分弱に渡りテーマを大切に吹いています。続くマッコイは優雅な調で1分半ほどソロをとり、彼の想像力にうっとりと聴き入ります。再びコルトレーンが登場し、ソプラノでテーマを吹いて、演奏が終わっていきます。

アドリブはマッコイにまかせたとばかりに、この曲に没入していくコルトレーンの姿は、実に清いものでした。



【エピソード、J. クルーゼとM.デロームとのインタヴュー、その14】

質問者
 あなたのサウンドは時に人間の声を思わせるという書評がありますが、それは意図的なものでしょうか? それともシャープに吹こうとした結果でしょうか?


コルトレーン
 君が今言った二つの仮説は、私の演奏スタイルの一側面だけを切り取ったものだね。私はいろいろな音を聴いて、それを自分の音楽で再現しようとしている。


 1962年11月17日のジャン・クルーゼとミシェル・デロームによるコルトレーンへのインタヴュー。ジャズの手帳誌、一九六三年第八号。(資料04)



【ついでにフォト】

tp07014-029

2007年 アムステルダム、オランダ 


(2022年9月21日掲載)