Impressions (John Coltrane) (8分19秒)
【この曲、この演奏】
11月18日のパリ公演前半の部の最初に演奏され、11月20日のコペンハーゲンでは3曲目に演奏されたこの曲が、11月22日のヘルシンキ後半の部の3曲目に登場しました。
ドルフィーは前の2公演と同様に、アルト・サックスで参加しています。
さて演奏ですが、テーマの後にコルトレーンがテナーで2分半弱、ドルフィーがアルトで3分半弱、そして再びコルトレーンが登場し1分ほどのソロとなります。これが実に良い演奏です。気持ちだけが先走る場面がなく、ステージにしっかりと足をつけて、その瞬間に頭に浮かんだことを余すことなく表現しています。特に2度目のコルトレーンのソロは、聴き惚れる内容です。
11月18日と20日と比べると、マッコイのソロをなくし、コルトレーンが2度ソロをとり、そして演奏時間をコンパクトにした内容です。このクインテットの状態での最良の形を求めて、変更したのでしょう。
【エピソード、この音源の発売】
2005年発刊の資料07には、この11月22日の音源の発売情報がなく、2004年までには発売されていなかったのであろう。私が持っているのは2015年発売の、Acrobat ACQCD7085 (The John Coltrane Quintet Featuring Eric Dolphy / So Many Things, The European Tour 1961) である。ラジオ放送のエアチェックが、その音源だと思う。2005年からこの2015年までの間に、他の形でこの音源が発売されていたのかについては、私には情報がない。
【ついでにフォト】
2010年 タイプーサム、ペナン、マレーシア
(2022年8月16日掲載)