19611122-01

Blue Train (John Coltrane)  (9分14秒)



【この曲、この演奏】

 11月18日のパリ公演では前半と後半の部で演奏されたこの曲ですが、11月20日のコペンハーゲンでは演奏されませんでした。このフィンランドのヘルシンキ公演では、後半の部の最初にこの曲が演奏されました。ドルフィーはパリ公演と同様に、アルト・サックスで演奏しています。

 さて演奏ですが、このクインテットが素晴らしい状態に仕上がってきたことを感じる、引き締まった演奏となっています。

 重量感ありながら切れ味抜群のリズム陣に乗って、コルトレーンとドルフィーがテーマを演奏し、その後にそれぞれ3分ほどのアドリブ・パートに入ります。コルトレーンのテナーにしても、ドルフィーのアルトにしても、高い集中力を保ち続けている演奏で、聴き入ってしまう内容です。演奏は2分ほどの素敵なマッコイのソロとなり、テーマとなって演奏は終わっていきます。



【エピソード、本セッションの音源】

 コルトレーン一行は、欧州ツアー10日目の11月20日のデンマーク公演を終えた翌日には、スウェーデンのヨーテボリで2回公演を行った。その翌日の11月22日、欧州ツアー12日目にはフィンランドのヘルシンキで、2回公演を行った。

 この日の公演の後半の部は、フィンランドのラジオ局 Yles Radio によって放送された。その後半の部の演奏曲とその順番については、Thierry Bruneau氏よって明らかにされていた。(資料07)

 なお前半の部での演奏曲についての情報は無いようだ。



【ついでにフォト】

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2010年 タイプーサム、ペナン、マレーシア 


(2022年8月14日掲載)