Greensleeves
(Traditional from England) (17分45秒)
【この曲、この演奏】
この曲が1961年3月のサザーランド・ラウンジで演奏され、この年の5月23日にはインパルス!でのアルバム「アフリカ/ブラス」でのセッションで収録され、11月のヴィレッジ・ヴァンガードでは2日間に渡ってこの曲がライブ収録されました。そしてこの年の12月21日に黄金カルテットでのシングル盤用セッションでも収録されました。その意味では、1961年のコルトレーンにとっての重要曲の一つと言える曲です。
さてサザーランド・ラウンジでのこの演奏ですが、これ以降にコルトレーンが繰り広げていく演奏とは違って、荒々しい魅力がある演奏です。
やけに激しいドラムスから始まり、コルトレーンはソプラノでテーマを2分半ほど演奏しています。荒々しくテーマにアドリブを交えていく演奏は、他でのこの曲の演奏を考えると、興味深いものです。この後にマッコイがパーカッシブなピアノ演奏を7分半ほど行い、再びコルトレーンのソプラノ・サックスが登場します。ここからエンディングまでの7分半ほどでは、瞑想に入っていくコルトレーンの演奏も楽しめます。
演奏終了後には「this is coltrane jazz」とのアナウンスが入っています。
【エピソード、サザーランド・ラウンジ】
シカゴで1925年から営業開始となったサザーランド・ホテルでは、1950年頃からシカゴでジャズ音楽が復活し行ったのに伴い、ホテル内でジャズ・ライブを始めた。サザーランド・ラウンジと称して宣伝し、さらにその演奏を放送していった。その中にはモンクやサッチモ、さらにはマイルスも演奏していた。そして1961年3月にはコルトレーンの出演となった。
しかしながらサザーランド・ラウンジは、1963年に閉鎖となった。(Wikipediaより)
私がネットで調べたところ、ブートレグであれ公式であれ、その演奏が発売されているのはコルトレーンだけである。
【ついでにフォト】
2015年 みなとみらい、横浜
(2022年12月31日掲載)