Blues To Elvin (John Coltrane) (7分53秒)
【この曲、この演奏】
この曲の4テイク目であり、これが本テイクとなり、1962年7月にアルバム1382(Coltrane Plays The Blues)に収録され、世に出ました。
前のテイクの流れをくみ、 E♭ で演奏されています。しかしここではエルヴィンの、特にシンバルが強調された演奏になっています。そしてバンドとしてのまとまりが生きてきており、コルトレーンにとってスロー・ブルースでのバンドの手応えを感じた演奏だったのでしょう。
【エピソード、1960年頃のコルトレーンの運転】
コルトレーンの車の運転について、資料01に次の記述がある。
彼は車の運転も好きだった。当時、彼が運転していたのは一九五八年型のプリムス・セダンだったが、その後は一九六〇年型のマーキュリー・ステーション・ワゴンやクライスラー・ワゴンを愛用していた。彼の四重奏団が誕生した年、ミュージシャンたちは彼のマーキュリーに同乗して国内の演奏旅行に出かけたこともあった。
コルトレーンの運転ぶりについてジータ・カーノは次のように語っている。
「ジョンの家に寄ってコーヒーを一緒に飲んでから、彼がニューヨークで出演中のクラブに向かって車を走らせることがよくあった。いつでも彼は時間に遅れずに仕事を始めようと必死になって車を運転していた。少しでも遅れそうになると、次から次へと信号を無視して車を突っ走らせては、私に死ぬような怖さを味わせた。そんながむしゃらな運転をしながら、よく警官に止められたり他の車と衝突しないですんでいると私はいつも驚いていた。少くとも、私が車に乗せてもらう時はいついもそうであった」
【ついでにフォト】
2005年、香港
(2020年9月6日掲載)