Body And Soul (alternate take)
(Johnny Green, Robert Sour, Edward Heyman & Frank Eyton) (5分59秒)
【この曲、この演奏】
続けてこの名曲を演奏しています。こちらの演奏は、1975年1月に1668(Alternate Takes)で世に出ました。
なお資料によっては2回目の演奏が本テイクとする記述となっていますが、ここではアトランティック公式記録である資料16に従っています。
さて演奏ですが、本テイクよりも穏やかな感じに聴こえる演奏ですが、一般的な演奏から見れば異質なものなのでしょう。個人的に言えば、コルトレーンはこの曲をライブで積極的に取り上げていき、この名曲がコルトレーンの手で生まれ変わっていく姿を見たかったです。
さてこの日のセッション第一部ですが、コルトレーンはここで終わり、リズム陣だけで「Lazy Bird」と「In Your Own Sweet Way」を演奏しています。もしコルトレーンが参加していれば、「Lazy Bird」は1957年9月の「ブルー・トレイン」以来、「In Your Own Sweet Way」は1956年5月のマイルスのマラソン・セッション以来(他に音源未発表の1958年のマイルスのライブあり)となります。欲を言えば是非ともそれを聴いてみたかったです。
【エピソード、マッコイ・タイナーとの出会い】
資料03には、コルトレーンとタイナーの出会いについて、次のように書いてある。
タイナーはコルトレーンより十二歳も年下である。バド・パウエルとセロニアス・モンクを信奉する若きピアニストだった彼は、一九五五年、十七歳の時にコルトレーンと出会い、一緒に演奏した。マイルスのグループの仕事の合間を縫って、コルトレーンがフィラデルフィアに帰り母の家に泊まっているとき、彼はしばしばコルトレーンに会いに来て一緒に過ごした。その後の三年間、二人は人生のことや音楽理論について語り合った(タイナーはコルトレーンがジャイアント・ステップス・チェンジについて話してくれたことを覚えている)。コルトレーンはタイナーに、いずれカルテットを結成するから、そのときはメンバーに入ってくれと言った。タイナーは喜び勇んで即座に引き受けた。三年かかったが、コルトレーンは約束を守った。そしてタイナーもそれに応えた。
【ついでにフォト】
2005年、香港
(2020年9月3日掲載)