19601021-02

Village Blues (Take 2)
(John Coltrane)  
(6分17秒)



【この曲、この演奏】

 続けてこの曲を録音したコルトレーンですが、こちらは1995年の「The Heavyweight Champion john coltrane the complete atlantic recordings」で世に出ました。火事でのテープ焼失を免れた演奏です。

 さて演奏ですが、本テイクと甲乙つけるのが難しいほどの出来となっています。その中で私には、マッコイ・タイナーのピアノ演奏が、表情豊かになったと感じます。この演奏のテープが残っていたことは、多くのコルトレーン好きを喜ばしました。



【エピソード、バンドの変遷】

1960年にコルトレーンは待望の自分のバンドを結成した。その変遷を資料06にある記録から追ってみると、次の通りである。


第一期 1960年4月 (黄金へまだまだ)

Steve Kuhn(p)   Steve Davis(b)    Pete La Roca(d)

日にちは不明だが4月にこのカルテットでのライブ記録がある。また資料06によれば5月15日までこのメンバーで続いたとのことだ。


第二期 1960年6月27日 (黄金へ三歩手前)

McCoy Tyner(p)   Steve Davis(b)    Pete La Roca(d)


第三期 1960年9月8日  (黄金へ二歩手前)

McCoy Tyner(p)   Steve Davis(b)   Billy Higgins(d)


第四期 1960年10月21日 (黄金へ一歩手前)

McCoy Tyner(p)   Steve Davis(b)   Elvin Jones(d)


第五期 1961年5月23日  (黄金へ半歩手前)

McCoy Tyner(p)   Reggie Workman(b)   Elvin Jones(d)

カルテットとしての演奏記録は1961年7月1日が最初となる。またワークマンは第六期でも代打ちしたことがある。


第六期 1961年11月1日  (黄金)

McCoy Tyner(p)   Jimmy Garrison(b)   Elvin Jones(d)

ギャリソン参加時点はドルフィーを入れてのクインテットでの演奏が続いており、黄金カルテットとしての記録は1962年4月11日となる。



【ついでにフォト】

tp09049-116

2009年、みなとみらい

(2020年8月27日掲載)