The Invisible (Ornette Coleman)(4分12秒)
【この曲、この演奏】
この曲の前に6月28日にも演奏されたオーネット作の「The Blessing」を演奏していますが、テープ紛失とのことで、世には出ていません。
続いて演奏されるこの曲もオーネット作であり、こちらも6月28日に演奏されましたが、それはテープ粉子となっています。コルトレーンの演奏記録は、ここだけです。
オーネットの「Something Else!!!!」での印象が強いこの曲では、コルトレーンはテナーサックスと共に、ソプラノサックスを吹いています。もっともソプラノはテーマ部での使用であり、チェリーのトランペットが輝いていますので、そう言われればコルトレーンはソプラノかなとのものです。テナーでのコルトレーンのソロは、楽しんでいるようであり、悩んでいるようであり、アップテンポの中のそんなコルトレーンを感じられる演奏です。
【エピソード、共演者 チャーリー・ヘイデン】
この7月8日のベース奏者はパーシー・ヒースであったが、6月28日はチャーリー・ヘイデンであった。
さてコルトレーンとヘイデンの共演歴だが、一緒に演奏したのは6月28日のセッションだけである。しかし、この二人には他にも繋がりがある。
評価は別にして、アリス・コルトレーンが1972年4月16日と17日に、過去のコルトレーンの録音にオーバーダビングを加えて、世に出した。1965年9月22日と1966年2月2日でのコルトレーンの演奏に対してである。このアリスのスタジオ作業に、ヘイデンは参加している。
コルトレーンの葬儀が、1967年7月21日にNYのセント・ピータース・ルセラン教会で行われた。そこでアイラーとオーネットがそれぞれ演奏を行ったのだが、ヘイデンはオーネット・バンドに加っていたのだ。
【ついでにフォト】
2010年、ペナン、マレーシア
(2020年8月9日掲載)