19600322-02

Fran-Dance (Miles Davis)  (7分17秒)



【この曲、この演奏】

 「Put Your Little Foot Right Out」との曲名で1958年5月26日のエヴァンス参加のスタジオ録音で収録されアルバム「ジャズ・トラック」に収録され、その年の7月3日のニューポートでは「Fran-Dance」との曲名で演奏されたこの曲ですが、1960年春の欧州ツアーでも取り上げられました。

 さて演奏ですが、優雅で憂のあるマイルスのミュート・トランペットで、この曲で観衆を包み込むように演奏していきます。その後にコルトレーンが登場し胸を張っての演奏を、次にケリーの魅力溢れる演奏、そしてチャンバースのピッチカートでのソロとなり、再びマイルスに戻って演奏は終わっていきます。

 どのパートも1分半弱のものですが、この曲のメロディを大切にした演奏になっています。マイルスが提示した情景を大切にしながら、各メンバーが解釈していく様子は、マイルス自身の演奏と共に聴く価値高いものになっています。



【エピソード、初発売】

 この日の2回公演が全て発売されたのは、先に書いたドラゴンからのブートレグであった。しかし資料07によれば、この中の1回目コンサートの「Walkin'」と、2回目コンサートの「All Blues」は、ドラゴン以前に別々のブートレグLPレコードに入って発売されていたとのことだ。



【ついでにフォト】

tp05023-042

2005年 香港 


(2023年5月26日掲載)