Freddie Freeloader (Miles Davis)
(9分43秒)
【この曲、この演奏】
マイルス作のこの曲ですが、曲名となった人物については諸説あるようです。フィラデルフィアのバーテンダー、ジャズマンの無料演奏を煩雑に観ようとする人などが説としてあるようです。(Wikipedia)
資料07によればコルトレーンのこの曲の演奏記録は、このセッションだけです。
本セッションでは5つのテイクが存在しますが、最後まで演奏したのはこのテイク4だけです。なお2000年発売のCD箱にはテイク3も収録されています。それは1分25秒のもので、テーマの後にウィントン・ケリーがソロを取り始めてから30秒ほどのところで口笛が響き、演奏が中断されています。
そして本テイクとなる4回目の演奏が始まります。神秘の雰囲気を感じるブルースですが、テーマでの3管の響き合いは美しいものです。ソロの先発はケリーであり、彼ならではのブルース演奏となっています。続くのはマイルスで、乾いた空気感が張り詰める演奏です。そしてコルトレーンへと続き、それはマイルスと比べれば湿った感じの演奏ですが、この二人のソロの連続には、自然な流れを感じます。
演奏はアダレイのソロからリズム陣での演奏へとなり、テーマとなって演奏が終わっていきます。
【エピソード、本セッションについて】
名作「カインド・オブ・ブルー」制作にあたっては、スタジオ録音が2回行われた。この3月2日はその1回目となる。
前年の5月26日からのメンバーでの録音であるが、3曲中1曲だけ、ピアノがウイントン・ケリーとなっている。
この3月2日には、二度に分けて録音が行われた。午後2時30分から5時30分までと、1時間半の休憩を入れて7時から10時までの2回である。収録曲からすると、前半の部にウイントン・ケリーが、後半の部にビル・エヴァンスが参加していたのであろう。しかしのそ理由は、各資料を見ても記載されていない。
【ついでにフォト】
2013年 みなとみらい
(2022年7月11日掲載)