Just Friends
(Sam M Lewis - John Klenner)(6分13秒)
【この曲、この演奏】
この曲について資料14には次のようにあります。
1931年にラス・コロンボの歌でヒットしたが、その後はあまりパッとした録音を残していない。しかし、モダン期に入ると、チャーリー・パーカーが取り上げたことや、コード進行の魅力やノリのいいリズム、簡単なヘッド・アレンジで新たな魅力を出しやすいようで、一気に注目曲となった。
資料07によれば、この曲のコルトレーンの演奏記録は、本セッションだけです。
さて演奏ですが、ソロはセシル、ドーハム、そしてコルトレーンの順番です。独自の世界で突き進むセシル、ハード・バップで決めていくドーハム、そしてこの時期の彼らしさを全く変えないコルトレーンといった内容です。これはこれと考えれば、楽しめる内容です。プロレスでいえば、異種格闘技戦といったことでしょう。
【エピソード、レコード発売】
本セッションでは5曲が収録され、4曲を使ってアルバムが制作された。資料07によればセシル・テイラーのリーダー作としてユナイテッド・アーティスツから、1959年の2月から5月の間に発売されたとのことだ。モノラルとステレオの二種類で発売されたのはこの時期としては普通のことであるが、このセシル・テーラー盤ではモノラルとステレオでアルバム名が異なっている。
モノラル Hard Driving Jazz
ステレオ Stereo Drive
コルトレーンの知名度が日増しに高まっていき、売れるミュージシャンとなってくると、この作品をコルトレーンの名前で売りたくなるのは当然のことであろう。コルトレーンのリーダー作として、「Coltrane Time」とのアルバム名で発売された。Wikipediaによれば1962年とのことだ。録音時点ではコルトレーンはプレスティッジに在籍、発売時点ではインパルス!に在籍していた。権利関係が気になるところだが、「Coltrane Time」として発売したユナイテッド・アーティスツは大手なのだから、問題なきよう対応したのであろう。
【ついでにフォト】
2013年 みなとみらい
(2022年6月18日掲載)