Freight Trane (Tommy Flanagan)
(7分21秒)
【この曲、この演奏】
トミフラ作のこの軽快なナンバーは、コルトレーンもトミフラ自身も、演奏記録はこのセッションだけです。(資料06、08)
コルトレーンの名前に引っ掛けて「貨物列車」と名付けたこの曲の演奏は、力強く走る列車を思い浮かべるものではなく、郊外の真っ直ぐ道を飛ばすスポーツカーのような軽快さがあるものです。コルトレーンの代名詞のテナー・サックスの高音の魅力と、低音部を軽快に操るバレルのギターが絡んで、楽しめる演奏になっています。
【エピソード、A.ブルームのインタヴュー、1958/6/15、その2】
(JC=ジョン・コルトレーン、AB=オーガスト・ブルーム)(資料04)
AB なるほど・・・一つ訊かせてくれる? 現時点では、生きること、つまり人生についてどう考えてんだい?
JC うーん、その質問には答えられないな。まだ考えがまとまっていないんだ。少なくとも、自分ではそう思っている。だから答えられないよ。
AB 人生には全体プランのようなものがあると思う? 自分の人生はあらかじめ決められていると? それとも、人生は自らの手で切り開くものだと?
JC そうだな・・・私の考えでは、やりたいことはだいたいやれると信じている。その人なりのやり方でね。ただ、それが、“いつ”かという話になると、自分ではあまりどうこうできないと感じる。
AB “いつ”は自分ではコントロールできない。
JC そう。“いつ”どうなるか・・・コースは決められても、“いつ”そこに到達できるかは分からない。そういったことは、必ずしも思い通りにはいかない(笑いながら、何かもごもごと言う)。コースは決められるけどね。
【ついでにフォト】
2008年、みなとみらい
(2020年1月27日掲載)