19580204-04

Straight, No Chaser (take 1)
(Thelonious Monk)   
(10分26秒)



【この曲、この演奏】

 モンクの有名曲であり、マイルスの印象も強い曲ですが、資料08で見る限りでは、1958年に数回あるだけです。本セッションの他では、7月のニューポート・ジャズ祭、そして9月のプラザ・ホテルでの演奏が有名なところです。

 コルトレーンのこの曲の演奏記録ですが、記録に残っている限りではマイルス・バンドでの演奏だけですが、1957年のモンクのバンドでのファイヴ・スポット長期出演で演奏されていたことでしょう。

 このセッションではこの曲の前に、リズム陣だけで「Billy Boy」を演奏しています。

 リズム陣の快調な7分の演奏となった「Billy Boy」の軽快さを引き継いで、「Straight, No Chaser」の最初の演奏が始まります。コルトレーンのサックスが印象的なテーマの後に、ドラムス以外のメンバーのたっぷりとしたソロが展開されます。その順番は、アダレイ、マイルス、コルトレーン、ガーランド、そしてチェンバースという順番です。”フィリー”ジョーの技が光るサポートを得ての各ソロは、ハードバップの熱を感じるものです。

 この演奏も良いのですがOKとはならず、次にもう一度この曲に挑んでいます。

 なおこの演奏は、2000年になって発売されました。



【エピソード、キャノンボール・アダレイとの共演】

 資料08を見る限りでは、マイルスとアダレイの共演は本セッションが最初になる。この後、この1958年から翌年の1959年にかけて、アダレイはマイルス・バンドで活動を行なった。

 コルトレーンとアダレイの共演となると、基本的にはマイルス・バンドでのものだが、一つ例外がある。1959年2月3日にアダレイはマーキュリーに、「マイルス抜きのマイルス・セクステット」で、自分のリーダー・セッションでの録音を行ない、そこにコルトレーンが参加してる。



【ついでにフォト】

tp11006-062

2011年、みなとみらい


(2022年3月30日掲載)