You Leave Me Breathless
(Hollander - Freed) (7分24秒)
【この曲、この演奏】
資料14に掲載されていない曲ですが、エラ・フィッツジェラルドさんで有名な曲であり、またインストでの演奏も多く残されている曲です。
コルトレーンはスタジオ録音では本セッションだけですが、1960年7月に第1期コルトレーン・バンドでNYのジャズ・ギャラリーで演奏した記録があります。(資料06)
曲名の直訳は「あなたは私を息もつまるような状態にする」、ネットで英語に詳しい方のページよれば、ロマンチックな愛の告白言葉とのことです。こんなフレーズを、コルトレーン - ガーランド - チェンバースと続くソロでは、三者三様の語り口です。
これはセッションの冒頭の演奏、しかもリハ無しのプレスティッジですので、たっぷりブローイングで息を合わせましょうとなるところを、いきなりバラッド演奏を持ってきています。しかもそれが好演奏。このメンバーの信頼感と充実ぶりを感じた演奏でした。
【エピソード、このセッション】
このセッションで録音された5曲は、丸ごと「ジョン・コルトレーン・ウィズ・レッド・ガーランド」、後の「トレーニング・イン」として発売された。
プレスティッジでのコルトレーンとガーランドの共演セッションは、15回ある。3回はマイルス・バンドでのセッション、ロリンズとオールスターズで一度づつ。残り10回の内、コルトレーンのリーダー・セッションが8回、ガーランドのリーダー・セッションが2回である。
そのコルトレーンのリーダー・セッション8回の中で、カルテット、つまりはワン・ホーンで行われたのは3回ある。本せション、1958年2月7日の「ソウルトレーン」セッション、そして1958年3月26日の「セッティン・ザ・ペース」セッションである。
本セッションにはベースにチェンバース、ドラムにアート・テイラーである。なぜフィリー・ジョー・ジョーンズでないのかについては資料11では、「いまだプレスティッジへの出演適わず」とだけ記述してある。
【ついでにフォト】
2009年、みなとみらい
(2019年7月30日掲載)