19570216-05

Walkin' (Richard Carpenter) (7分20秒)




【この曲、この演奏】

 コルトレーンはマイルス・クインテットでこの曲を何度かライブ演奏しており、1956年2月18日のパサデナでの演奏は、2005年に公式発売されています。

 さてピーコック・アレイでのこの曲ですが、バンドとしての一体感が弱いと感じるテーマから始まり、それを引きずってのマイルスのソロとなります。こうなると後は連鎖反応で、コルトレーン、ガーランド、チェンバースのソロと続きます。特にチェンバースのソロでは、ガーランドのピアノ演奏が行き詰まったのか、ベースとの会話なのか分からないものです。

 マイルス・クインテットとはいえ、こういうことがあるものだと教えてくれる演奏です。



【エピソード、ダウンビート誌1958年10月16日号 その6】

 一九五五から一九五六年頃、ジャズ・ファンが初めてマイルスのグループに在籍時のコルトレーンを聴いたとき、コルトレーンの個性はさほど目立たなかった。当時の彼のスタイルはデクスター・ゴードン(一九四〇年代半ばの円熟期)、ソニー・スティット、ソニー・ロリンズ(当時の彼かそれより少し前)、スタン・ゲッツ(特定のサウンド面で)を軸に、世に広く知られるチャーリー・パーカーの味わいを散りばめたものだった。


ダウンビート誌、一九五八年十月十六日号、16-17ページより(資料04)



【ついでにフォト】

tp05025-033

2005年 香港 


(2023年4月22日掲載)