2001年3月1日掲載
Tadd Dameron       Fontainbleau
Prestige原盤       1956年3月録音

 タッド・ダメロンのリーダー作初登場って言っても、彼の場合リーダー作が少ないですからね。ピアニストというよりも作曲家としての方が有名ですかね。1930年代半ばから活躍しているのですが、名だたる方々と常に一線で活躍しておりますね。1965年に亡くなったのですが、晩年はパッとしなかったようです。この録音の1年後には麻薬で4年間刑務所にいましたからね。

 さてこの作品、ボントロ,ペット,バリトン,テナー,アルトと5管入った賑やかな内容になっています。有名なのは、ドーハムとセシル・ペインだけですけどね。ダメロンの代表作と言われている1枚です。

20010301

 北フランス、パリの南部に位置する広大な森のフォンテインブリューを訪れた時の印象を表したタイトル曲の蕩けるようなイメージが、ダメロンの曲作り能力の素晴らしさですな。ブルース・ナンバーの「bula-beige」にしたって、落ち着いた雰囲気がありますね。また、各管を気持ちよく演奏させるダメロンのバッキングも目立ちはしないけど、ドーハムとテナーのジョー・アレキサンダーの好ソロを見事に演出しています。お見事。