2008年12月7日掲載
Monty Alexander         Montreux Alexander
MPS原盤                       1976年6月録音

 Printed In West Germanyと裏ジャケに記載されているこの作品は、僕のジャズ聴き始めのころに購入した作品であり、何度も繰り返し聴いたものです。タイトルの如く、モントレー・ジャズ祭りでのライブ作品です。ジョン・クレイトン(b)とジェフ・ハミルトン(d)とのピアノ・トリオ作品です。

 今こうしてメンバーを書くまでは知らなかったのですが、ドラムはジェフ・ハミルトン。彼のリーダー作を好んで買うようになったのは、2000年に入ってからのことでした。

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 もともと陽気でテンポが良い演奏が持ち味なので、この手のジャズ祭り向きのアレキサンダー。そんな彼が、二人のメンバーと入念な打ち合せを行っての演奏で、会場を盛り上げています。例えば『サテン・ドール』。先ずは曲とは関係のないブルースのリフで会場を少し盛り上げて、掴みはOK。その後にテーマに移りますが、強弱を付けたミドル・テンポの演奏に、観衆は心地よく体が動いていったことでしょう。そして時には静かに、時には激しく、3人の仕掛け満載の設定に乗りながら、アドリブが展開されていきます。その後も手を替え品を替え、決してテーマ・メロディを逸脱せずに観衆を楽しませ、お馴染みのメロディに戻って終了。観衆の大拍手。この展開を先ほどは入念な打ち合わせと書きましたが、ひょっとしたらこの3人まらば、簡単な打ち合わせだけで、後は演奏中の意思疎通で、様々な仕掛けを披露していったのかも知れません。いずれにしても、こんな風に、全編続いて行きます。その内容には、大満足。
 僕は野外ジャズ祭りは、好きではない。何故に炎天下で、大きな会場でジャズを聴かなければならないのかが、理解できないのです。しかしライブ盤となれば、自宅で楽しめる。3年に1回は、聴きたくなる作品でしょう。