2022年11月3日掲載

Miles Davis
‘Round About Midnight – Legacy Edition
Columbia原盤
1956年録音

追加曲、ライブ音源

アルバム「‘Round About Midnight」追加曲
Two Bass Hit (master)
Little Melonae (master)
Budo (master)
Sweet Sue, Just You (take 11)

1956年2月18日 パサデナのコンサート
Chance It (aka Max Is Making Wax)
Walkin’
It Never Entered My Mind
Woody’n You
Salt Peanuts + Theme

 2005年にこのCD2枚組が発売されました。特徴は二つあります。
CD1には名盤「 ‘Round About Midnight」が収録され、かつ4曲が追加されています。この追加曲は全て、かつて編集版などのLPレコードで発売されていたものです。かつ、2000年に発売されたマイルス&コルトレーンのコロンビア時代完全版に収録されていた、アルバム「 ‘Round About Midnight」制作セッション未発表曲が、ここでは収録されていません。その意味では、アルバム「 ‘Round About Midnight」のジャケットで発売していながら、消化不良なものです。
 なお追加の4曲は次の通りです。
Two Bass Hit (master) (1955年10月26日録音)
Little Melonae (master)(1955年10月26日録音)
Budo (master)(1955年10月26日録音)
Sweet Sue, Just You (take 11)(1956年9月10日録音)

 CD2には、1955年から翌年にかけてのマイルスのライブが収録されています。

 コルトレーン入りのクインテットでの1956年2月18日のパサデナのコンサートでの演奏から、次の6曲が収録されています。
Chance It (aka Max Is Making Wax)
Walkin’
It Never Entered My Mind
Woody’n You
Salt Peanuts + Theme

 さらに次のメンバーでマイルスが1955年ニューポート・ジャズ・フェスティヴァル(7月17日)に演奏した「’Round Midnight」が収録されています。
Zoot Sims(ts), Gerry Mulligan(bs), Thelonious Monk(p), Percy Heath)b), Connie Kay(d)

 コルトレーン関連の演奏については、「今日のコルトレーン」をお読み下さい。
 1956年2月18日のライブ演奏を聴けるのは、恐らくこのCDだけです。

 さて1955年のニューポート・ジャズ・フェスティヴァルです。伝説の演奏であり、マイルス愛好家の間では語り草になっている演奏です。背筋を伸ばして耳を澄ませて、この演奏に向き合うことになります。マイルスとモンクが、天才の持てるものを全てぶつけている演奏、圧巻です。