Ain’t Life Grand (take 9)
(Al Cohn)
(3分22秒)
【この曲、この演奏】
アル・コーン作の曲で、編曲もアル・コーンの手によるものです。この曲のコルトレーンの演奏記録は、本セッションだけです。(資料07)
このセッションのビッグバンドの部では最後となるこの演奏は、1940年台のアメリカ映画の良き雰囲気が漂う、熱気ある演奏です。コープランドのトランペットとコルトレーンと短いソロが続き、ブレイキーとホーン陣との掛け合いがあり、ビショップのピアノへとソロが続きます。
ビッグバンドの部は、ブレイキーの冴える演奏のもとで迫力演奏で終わっていきました。
さてこの本テイクの前に8つのテイクがあり、その中に二つの完奏テイクがありますので触れておきます。
-30 (take 2)(3分15秒)
本テイクよりも低音を活かしてリズミカルにしたアレンジで、ソロにおけるバックのアレンジも、バック陣により焦点を当てた構成となっています。12秒のスタジオ内トークの後に、3分3秒の演奏となっています。
-32 (take 4)(3分42秒)
テイク2より軽やかにと目指しているようですが、まだまだ力みが残る演奏です。最後まで演奏された3つのテイクの中で、このテイク4でのものにブレイキーの迫力を最も感じました。26秒のスタジオ内トークと音出しの後に、3分16秒の演奏となっています。
【エピソード、コルトレーン語録 その10】
「言葉では彼(エリック・ドルフィ)の素晴らしさは伝えきれない。エリックと知り合って、私の人生がよりよいものになったのは確かだ。彼は私が知る限り、もっとも偉大な人物の一人だ。人間としても、友人としても、ミュージシャンとしてもね」
ジョン・コルトレーン ”エリック・ドルフィに捧ぐ” ダウンビート誌、一九六四年八月二七日号、10ページより (資料04)
【ついでにフォト】
2009年 みなとみらい
(2022年3月25日掲載)