2024年3月6日掲載

Enrico Rava
Rava String Band
Soul Note原盤
1984年4月の録音

イタリアを代表するトランペッターであるエンリコ・ラヴァが、44歳の時に制作したアルバムです。この作品の特徴はやはりその演奏メンバーであります。ナナ・ヴァスコンセロスが加わった次のクインテットに、弦楽器が4本入っています。
Enrico Rava(tp,flh)
Augusto Mancinelli(e-g)
Giovanni Tommaso(b)
Tony Oxley(d)
Nana Vasconcelos(berimbau,gongs,per,vo)

 各メンバーの演奏を引き立てようとのラヴァの考えが随所に散りばめられていますが、アルバム全体としては散漫な印象も残ってしまいます。ラヴァのトランペットとナナ・ヴァスコンセロスのパーカッションをメインにしての作品にすれば、違った印象になったことでしょう。

 しかしながら、南米の雰囲気をも感じながらの各メンバーの演奏はそれなりのもので、聴いて損はしない作品です。