2024年3月5日掲載

Enrico Pieranunzi Trio
No Man’s Land
Soul Note原盤
1989年5録音

 エンリコ・ピエラヌンツイの1989年録音の、ピアノ・トリオ作品です。本作品が発売された1990年には、ピエラヌンツイは日本で人気者になっておりました。このソウル・ノートからの発売作品でいうならば、1986年録音の「Deep Down」が輸入盤新譜コーナーでヒット作となっていました。またピアノ・トリオ作品への人気が高まっていた日本では、ピエラヌンツイの新譜への期待が強くなっていました。

 ベースにマーク・ジョンソン、ドラムスにスティーヴ・ヒュートンとの演奏のこの作品、ネットでは「名作」とされています。

 吸い込まれる美しさと、夢に引き込まれるような妖しさに包まれた演奏です。ドラムスの堅実な演奏の中で、ピエラヌンツイのピアノとマーク・ジョンソンのベースがそんな世界を作り上げ、高い評価も納得の内容です。

 ピエラヌンツイのオリジナル曲に酔いながら、「The Man I Love」や「My Funny Valentine」といった有名スタンダードをこのトリオで楽しみ、至極の45分となります。