Ray Draper
A Tuba Jazz
Jubilee原盤
1958年11月録音
各曲解説「今日のコルトレーン」
チューバのレイ・ドレイパーとコルトレーンとなりますと、やはりプレスティッジでの1枚「The Ray Draper Quintet Featuring John Coltrane」が有名なところでしょう。1957年12月に吹き込まれ、18歳の青年が大きな楽器を抱えて座っている写真のジャケットが印象的です。
それからほぼ1年後の1958年11月に、ジュビリー・レーベルで二人は再び共演し、今日取り上げる作品を制作しました、リズム陣はピアノが Jon Mayer に変わっており、ベースとドラムスは1年前のセッションと同様に、James “Spanky” DeBrest to と Larry Richie です。こちらのジャケットには青年の姿はなく、裸を想像させる女性がチューバの後ろにいる、赤いジャケットとなっています。
A面
Essii’s Dance
Doxy
I Talk to the Trees
B面
Yesterdays
Oleo
Angel Eyes
各曲については、「今日のコルトレーン」をお読み下さい。
有名曲が演奏されており、コルトレーンの歌心とチューバという楽器の個性が融合して、楽しんで耳を傾けるジャズの1枚となっています。ジャケットが損をして日陰物のイメージがこの作品にあるかもしれませんが、内容は口笛を吹きたくなる素敵な30分ほどのジャズとなっています。
さてこの作品のその後ですが、コルトレーン名義での発売となっていきました。その中で貴重なのは、1990年発売と思われる「John Coltrane / Like Sonny」です。これには本セッションと、1960年9月8日にルーレットで行われたセッションから3曲(4テイク)が収録されています。このルーレットでの演奏はオムニバス盤で発売され、その後もパッケージを変えての発売はあるものの、知られた存在とは言えませんでした。