2023年3月8日掲載

Cannonball Adderley Quintet in Chicago
Mercury原盤
1959年2月録音

各曲解説「今日のコルトレーン」

 キャノンボール・アダレイとジョン・コルトレーンが参加していたマイルス・クインテットは、1959年3月2日に名盤「カインド・オブ・ブルー」制作セッションの初回を行なっています。その前のマイルス・クインテットの活動は次の通りです。

1月21日から2月1日
Sutherland Lounge, Sutherland Hotel, Chicago, IL.

2月14日
Civic Opera House, Chicago, IL.

 この間の2月3日に、御大マイルス抜きでマーキュリーへレコーディングしたのが、本作品です。
 ピアノはウィントン・ケリー、そしてチャンバースにジミー・コブとのリズム陣です。

A面
Limehouse Blues
Stars Fell on Alabama
Wabash

B面
Grand Central
You’re a Weaver of Dreams
The Sleeper

 なお本作品のタイトルに関しては、レーベル間での駆け引きがあり、大ヒット中のリヴァーサイドからのアルバム「The Cannonball Adderley Quintet in San Francisco」との関連から、「The」を抜いてのものとなりました。その辺りを含めて、「今日のコルトレーン」に書いてあります。

 各曲については、「今日のコルトレーン」をお読み下さい。

 マイルス抜きだと、楽しさが加わり、一気に聴き通せる作品に仕上がっています。またコルトレーン抜きでのワン・ホーンでの演奏の「Stars Fell on Alabama」では、アダレイの美の表現力にうっとする内容となっています。