2023年2月7日掲載

Miles Davis
Jazz Track
Columbia原盤
1958年5月録音

 このアルバムには、次の二つが収録されて、1959年11月に発売されました。

1957年12月4, 5日 パリで録音
映画 Ascenseur pour l’échafaud(死刑台のエレベーター)サントラの10曲

1958年5月26日 NY
Miles Davis(tp)
Julian “Cannonball” Adderley(as omit on )
John Coltrane(ts omit on )
Bill Evans(p)
Paul Chambers(b)
Jimmy Cobb(d)

 コルトレーン再加入の1958年のマイルス・グループは、2月と3月にアルバム「マイルストーン」のセッションを行いました。そしてこの5月26日には、ピアノをビル・エヴァンスに、ドラムスをジミー・コブに替えてレコーディングを行いました。4曲が演奏され、このアルバム「Jazz Track」には3曲が収録されています。
On Green Dolphin Street
Put Your Little Foot Right Out (Fran-Dance)
Stella by Starlight

 なぜこのようなアルバム構成にしたかは、分かりません。Wikipedia では1958年5月26日録音の演奏では尺が足りないので、「死刑台のエレベーター」を入れたとあります。しかしこのアルバム「Jazz Track」に未収録の「Love for Sale」を加えれば32分を超えるので、アルバム構成の理由としては弱いものです。

 映画「死刑台のエレベーター」のサントラについては、10曲26分間にわたるマイルスのトランペットの緊張感の凄さが輝いています。またバルネ・ウィランの演奏も、素晴らしいものです。サントラ自体は1958年に発売されていました。

 1958年5月26日の演奏については、「今日のコルトレーン」をお読み下さい。

 この日の演奏でこのアルバム未収録の「Love for Sale」は後年になってアルバム「Back Giants」というアルバムで世に出ました。そしてこの日の4曲が1つのアルバムに収録されて発売となったのは、1979年のこと(諸説あり)でした。

 いずれにしてもこのアルバムは、エヴァンス入りマイルス・グループの1958年5月26日の演奏が初めて収録されてものです。