Put Your Little Foot Right Out (take 2)
(Trad. – M. Davis)
(5分48秒)
【この曲、この演奏】
この曲の二度目の演奏です。
その内容ですが、構成はテイク1と同様です。違いはテイク1の良さを引き継ぎながら、そこに凛とした空気を注いでいるところでしょう。テイク1で大いに感心するマイルスのミュートでのテーマ演奏ですが、このテイク1ではそれを凌いでいる内容です。
そしてテイク1と違いをみせたのは、最初にソロを行うアダレイでしょう。まるでコルトレーンかと思うような演奏となっています。
この演奏がOKテイクとなり、1959年に発売されました。
【エピソード、ビル・エヴァンスとコルトレーン】
資料07によれば、コルトレーンとエヴァンスの共演歴は、次の通りである。
1958年5月3日、マイルス・バンドでのカフェ・ボフェミア、私家録音
1958年5月17日、マイルス・バンドでのカフェ・ボフェミア、ブートレグ
1958年5月26日、本セッション、スタジオ、公式発売
1958年6月25日、ミッシェル・ルグランのセッション、公式発売
1958年7月3日、マイルス・バンドでのニューポート・ジャズ・フェスティヴァル、公式発売
1958年8月9日、マイルス・バンドでのスポットライト、ブートレグ
1958年9月9日、マイルス・バンドでのプラザ・ホテル、公式発売
1958年9月12日、ジョージ・ラッセルのセッション、公式発売
1959年3月2日、マイルス・バンドでのカインド・オブ・ブルー1回目
1959年4月22日、マイルス・バンドでのカインド・オブ・ブルー2回目
この10回の中で、マイルス絡み以外なのは、1958年9月12日のジョージ・ラッセルとのセッションだけである。
ちなみに資料08でマイルスとピアノ奏者ビル・エヴァンスとの共演を調べると、全てが上記のものである。
コルトレーンはマイルス・バンドの一員としてビル・エヴァンスと9回の競演がある。その中で最初に公式発売されたアルバムは、次のとおりとなる。
スタジオ
「ジャズ・トラック」「カインド・オブ・ブルー」
ライブ
「ニューポート・ジャズ・フェスティヴァル」「アット・ザ・プラザ・ホテル」
【ついでにフォト】
2010年 みなとみらい
(2022年5月2日掲載)