19600908-06

Like Sonny
(John Coltrane)
(3分53秒)



【この曲、この演奏】
 「Simple Like」との曲名でも知られているコルトレーン作のこの曲ですが、スタジオ録音はこれで3度目となります。前の2回はアトランティックでのもので、1959年3月26日のは1974年に発売、1959年12月2日のは1961年に発売されました。資料07にある記録では、ライブでは1度しか演奏されていません。

 さて演奏ですが、前の2回と比べると、軽くノっていくコルトレーンです。やはり、変化をつけたかった、この異国情緒ある曲に違うアプローチをしたかったのでしょう。好調なマッコイのソロもあり、これはこれで興味ある演奏となっています。




【エピソード、3レーベル以外でのコルトレーンのリーダー作】
 コルトレーンの数多くのリーダー作品は、契約していたプレスティッジ、アトランティック、そしてインパルス!へのものだ。唯一の例外は、ブルー・ノートへのものとなる。

 そうは言っても、実力と人気が一気に高まったコルトレーンだから、彼の知名度にあやかるかのレコーディングはいくつもあった。ジュビリーでのレイ・ドレイパーや、サヴォイでのウィルヴァー・ハーデンとのレコーディングは、まさにその例であろう。

 さらには事実上の共同リーダーとも言えるセッションもある。ユナイテッドでのセシル・テイラー、キャピトルでのキャノンボール・アダレイとのレコーディングが、その例と言える。セシル・テイラーとの録音は、後年になってはコルトレーンのリーダー作として発売されていた。

 最も後年になってコルトレーンの名前を使って発売された例は、数多くある。

 その中で、この1960年9月8日のセッションである。これがコルトレーンのリーダー・セッションであることは明確である。3レーベル以外で、記録上明確にコルトレーンのリーダー・セッションとなっているのは、ブルー・ノートとこのルーレットへのレコーディングだけである。ただしこのルーレットのものはコルトレーン名義での発売は契約上できず、従ってオムニバス収録となった。

初収録アルバム

【ついでにフォト】

2013年 みなとみらい

(2022年7月20日掲載)