19600321-04

Walkin’
(Richard Carpenter)
(15分46秒)



【この曲、この演奏】
 マイルスの1960年春の欧州ツアー初日のパリ公演、セカンド・ステージはこの曲で始まりました。(Trema記載)

 ファースト・ステージの熱演がパワーアップしての、セカンド・ステージの始まりとなっています。高らかにマイルスのトランペットでテーマが始まり、そのままマイルスが3分半ほどの演奏です。それを受けてコルトレーンが6分近い演奏となります。マイルスも熱狂の演奏ならば、コルトレーンのそれは観客の熱狂が伝わるものです。

 この二人の演奏の後に、ピアノ・ソロ、ベースのアルコでのソロがあり、最後にテーマがマイルスの爆発演奏となっています。



【エピソード、音源発売】
Radio broadcast, Europe 1
 資料07にこの一行記述がある。Wikipediaによれば Europe 1 というラジオ局は、1955年に設立され、当初は個人運営という形態であったとのことだ。政治体制との関係のためにようだ。
 恐らくはこのラジオ局で、この1960年3月21日の演奏が収録されたのであろう。

 1994年にTremaという、多分フランスからブートレグ発売されるまで、この音源は世に出ていなかった。コルトレーンで見た場合、1961年・1962年・1963年の欧州ツアーの演奏は、1970年代からエアチェックものがブートレグ発売されていた。
 このマイルスの1960年3月21日の音源が1970年代に発売されていなかったということは、放送されていなかったのかもしれないが、それは確かではない。

 1994年にTremaから発売されたブートレグCDの音質は、エアチェックではなくラジオ局収録のものように良いものだ。このCD4枚組のジャケットや盤面を見ると、このラジオ局が発売に関わっているのかとも思う。

収録アルバム

【ついでにフォト】

2005年 香港 (2023年5月21日掲載)