19570915-14

Moment’s Notice
(John Coltrane)
(9分6秒)



【この曲、この演奏】
 有名作品に収録されているコルトレーンのオリジナル曲なので、コルトレーンは何度もこの曲を演奏しているように思いますが、資料07を見る限り、この曲の演奏記録は本セッションだけです。

 このセッションでは9回目の演奏となりまが、その中の7回は途中終了のものであり、また最後まで演奏された1回目のものではコルトレーンはソロをとっていなかったとのことです。

 アルバム「ブルー・トレイン」に収録されたのは、最後となるこの9回目の演奏です。

 優しい気持ちが周りを明るくするような曲であり、このメロディをコルトレーンが中心となって演奏し、ハード・バップの楽しさが伝わるテーマとなっています。ソロは、コルトレーン、フラー、モーガン、チェンバース(アルコ)、そしてドリューと続き、テーマでの雰囲気をつなげていくソロの流れとなっています。

 ハードバップのど真ん中の時期ならではの勢いが伝わる演奏です。




【エピソード、シングル発売 その1】
 「Moment’s Notice」はシングル盤でも発売された。Blue Note 45-1718との規格番号だ。web上のオークションサイトには1958年発売とある。ただしこの発売年情報の根拠は不明だ。ドーナッツ盤のセンターラベルには「Excerot from Album BLP 1577」と書かれているので、アルバムからのシングルカットであるのは間違いないようだ。

 このEP盤がアルバム「ブルー・トレイン」よりも先に発売されたのか、同時なのか、後なのか、この辺りを調べたが、確証となるものは得られなかった。

 ちなみに9分を超えるこの演奏は、EP盤のA面とB面に分散されて収録されている。

初収録アルバム

【ついでにフォト】

2010年 タイプーサム、ペナン、マレーシア

(2022年2月19日掲載)