Avalon
(Jolson – DeSylva – Rose)
(9分41秒)
【この曲、この演奏】
資料14によればこの曲は1921年に大ヒットした曲ですが、プッチーニの歌劇「トスカ」中のアリアのメロディを使ったことで、訴訟になったとのことです。
コルトレーンの演奏記録はこのセッションのものだけと思いきや、資料06によれば1959年11月に演奏していました。NYのタウン・ホールでのコルトレーン・カルテットでのステージですが、演奏メンバーも他の曲も不明とのことです。
さて演奏ですが、随分とアップ・テンポで演奏されています。ソロはホープ – モブレイ – バード – コルトレーンと続きますが、コルトレーンだけが色合いの違う演奏をしているなと感じました。テーマはもブレイが吹いており、モブレーの存在感が光った内容でした。
【エピソード、ハイポイントでの生活】
資料05によれば、最初の3年間(1927-1929)はプライス通り213で暮らし、その後はアンダーヒル通り118の家で、コルトレーンは暮らしていた。この家はブレア牧師が建てたもので、周囲からはブレア・ハウスと呼ばれていた。この地区は中流黒人居住区であり、殆どの黒人居住区は雨が降ると通りはぬかるみ衛生状態は良くないのだが、このアンダーヒル地区は舗装されていた。また資料05には、1997年撮影のアンダーヒル通り118の家の写真が掲載されている。
また資料01によれば、この家に3家族8人が暮らしていた。ブレア牧師夫婦、コルトレーン家3名、そしてコルトレーンの従姉妹のメアリーとその両親である。
コルトレーン12歳の時は不幸な年であった、父親がなくなり、ブレア牧師の妻、そしてメアリーの父もこの年に亡くなったのである。
またこれからすぐにコルトレーンの母親は、アトランティック・シティに出稼ぎに行った。
【ついでにフォト】
2004年 香港
(2019年1月9日掲載)