19560302-03

Easy To love
(Cole Porter)
(3分52秒)



【この曲、この演奏】
 コール・ポーター作のこの曲は、1936年のMGMミュージカル映画「踊るアメリカ艦隊」で使われた曲で、後にビリー・ホリデイが歌い、パーカーが演奏した曲です。(資料14)

 このスタンダードのコルトレーンの演奏記録は、本セッションだけです。

 チェンバースのアルコでこの曲のテーマを丁寧に演奏しています。ドリューのピアノとフィリー・ジョーのブラシがアルコを心地よく支えています。この流れの後半ではチェンバースもアドリブらしきフレーズを出しています。次にドリューのピアノに焦点をあて、再び同スタイルでのテーマとなり、演奏は終わっていきます。

 さてコルトレーンですが、テーマのアンサンブル部で少し絡んでくるだけです。その意味では、このスタンダードを演奏した、とは言い難いものがあります。




【エピソード、ジャズ・ウェストについて その2】
 このレーベルが発売したアルバムは、次の通りである。

10 Inch Album Series
JWLP-1 – Get Out of Town – Jack Sheldon Quartet
JWLP-2 – Jack Sheldon Quintet with Zoot Sims – Jack Sheldon

12 Inch Album Series
JWLP-3 – Jazz Trio for Voice, Piano and Bass – Jane Fielding with Red Mitchell and Lou Lev
JWLP-4 – Talkin’ and Walkin’ with the Kenny Drew Quartet – Kenny Drew Quartet
JWLP-5 – Embers Glow – Jane Fielding with the Kenny Drew Quartet
JWLP-6 – Quartet & the Quintet – Jack Sheldon
JWLP-7 – A Jazz Delegation from the East: Chambers’ Music – Paul Chambers Quartet
JWLP-8 – Tenor Man – Lawrence Marable Quartet featuring James Clay
JWLP-9 – Linear Sketches – Julius Wechter Quartet
JWLP-10 – The Return of Art Pepper – Art Pepper

次のwebページからの引用
http://www.bsnpubs.com/aladdin/jazzwest.html

 この10作品の中で、ケニー・ドリューのLP-4、マラブル – クレイのLP-8、そしてこのチェンバースのLP-7の三作品は、ジャズ好きの方々の収納棚にあるものだと思う。ペッパーのLP-10も含めれば、実に4割の作品が発売され続けていることになる。ジャズ・ウェストは、その内容は高く充実したレーベルといえよう。

初収録アルバム

【ついでにフォト】

2007年 アムステルダム、オランダ

(2021年12月12日掲載)