George Russell
New York, N.Y.
Decca原盤
1958年9月録音
コルトレーン参加曲
当代きってのアメリカを代表する音楽理論家にして作・編曲家、そしてピアニストであるジョージ・ラッセルがメガロポリタン = ニューヨーク・シティを題材に書き下ろした意欲作「ニューヨーク・ニューヨーク」(ジャズ批評 No.46)
才人ジョージ・ラッセルが持てる力を遺憾なく発揮した、1958~59年録音盤。ジャズの都、マンハッタンの情景をラッセルの大胆な作・編曲で綴った一大音楽抒情詩と言える1枚。(Tower Record online)
このように紹介される本作品は、次の3回のセッションから構成されています。
1958年9月12日
1958年11月24日
1959年3月25日
この3回共に、アート・ファーマーとビル・エヴァンスが参加していますので、ジョージ・ラッセルとしてはこの二人がオーケストラの柱だったのでしょう。
コルトレーンは、1958年9月12日のセッションに参加しました。
「The John Coltrane Reference」によれば、コルトレーンはビル・エヴァンスとの共演が10回あります。その中の9回はマイルス・グループでの活動であり、それ以外での二人の共演は、この1958年9月12日だけです。
この作品には5曲が収録されており、コルトレーンが演奏しているのは、1958年9月12日のセッションでの1曲だけです。
コルトレーン参加曲
Manhattan
コルトレーンが加わっている「Manhattan」については、「今日のコルトレーン」をお読み下さい。
日付が変わっても煌めきが消えない大都会の、洗練された方々の社交の場面が常に頭に浮かんでくる45分間です。各楽器の特徴を熟知し、効果的にそれを組み合わせていくジョージ・ラッセル、作曲家と共にアレンジャーの才が光っています。
全体を聞いてみて、トランペットやピアノもそうですが、トロボーンが効果的に響くいくつかの場面に心が動きました。そんな気持ちになった後でクレジットをみれば、3つのセッション共に3人の同じトロンボーン奏者が参加しています。
Bob Brookmeyer, Frank Rehak, Tom Mitchell
この3人の存在も、ジョージ・ラッセルが本作品を作り上げていく中で、重要な方々だったのでしょう。