
The East Coast Jazz Scene
Main Stream 1958
Savoy原盤
1958年3月録音
各曲解説「今日のコルトレーン」
Wilbur Harden(flh),
John Coltrane(ts),
Tommy Flanagan(p),
Doug Watkins(b),
Louis Hayes(d)
この豪華メンバーで1958年3月にサヴォイで録音された作品です。セッション・リーダーはフリューゲルホーンのウィルバー・ハーデンであり、収録された5曲全てがハーデン作なので、名実ともに彼がリーダーであったのでしょう。しかしながら知名度では他の4人より低いのは事実ですが、これは彼の活動期間が僅かな者であったことが影響しているのでしょう。
コルトレーンとハーデンの共演歴は、次の通りです。
1958年3月13日 サヴォイ 本セッション アルバム「Main Stream 1958」
1958年5月13日 サヴォイ アルバム「Tanganyika Strut」が中心
1958年6月24日 サヴォイ アルバム「Jazz Way Out」が中心
1958年7月11日 プレスティッジ アルバム「Standard Coltrane」「Bahia」「Stardust」
二人の4回の共演歴の最初のアルバム、そして3度あるコルトレーンのサヴォイの最初のセッションです。
A面
Wells Fargo
West 42nd St.
E.F.F.P.H.
B面
Snuffy
Rhodomagnetics

各曲は「今日のコルトレーン」をお読み下さい。
メンバーの個性が豊かに発揮され、そしてバンドとしてハードバップの熱気が漂い、青れらがハーデンの優しが滲み曲の中で実っていく、聴きごたえある作品です。
そしてコルトレーンとハーデンの硬軟のように違う個性が融合されていく展開に、心が奪われます。
さてアルバムのクレジットですが、ハーデンの名ではなく、「The East Coast Jazz Scene」となっています。サヴォイの販売戦略なのでしょうけれど、ハーデンの名を使ってやれよと思いながら、確かにこの時期の東海岸のジャズが伝わる作品だなと思って、聴き終えました。