Miles Daivis
Milestones….
Columbia原盤
1958年2月録音
各曲解説「今日のコルトレーン」
「モードへ進んでいくマイルス・デイヴィスの傑作」などと表現される作品です。1年ぶりにマイルス・バンドに戻ったコルトレーン、新たに加わったキャノンボール・アダレイとのセクステットでの演奏です。リズム陣はお馴染みの、ガーランドにチェンバース、そしてフィリー・ジョー・ジョーンズです。
A面
Dr. Jackle (Dr. Jekyll) (1958年3月4日録音)
Sid’s Ahead(1958年3月4日録音)
Two Bass Hit(1958年2月4日録音)
B面
Milestones (Miles)(1958年2月4日録音)
Billy Boy(1958年2月4日録音)
Straight, No Chaser(1958年2月4日録音)
コルトレーン参加曲については、「今日のコルトレーン」をお読み下さい。
全6曲の中で「Billy Boy」だけが、リズム陣だけで演奏されています。ここには、従来のハードバップの楽しさを存分に楽しんで演奏しているガーランドの姿がここにあります。この2月4日、そして3月4日を最後に(1958/11/1のラジオ出演を例外として)、ガーランドはマイルスの元を離れていきます。
さてセクステットでの5曲ですが、演奏人間でなく音楽理論とは離れている私からすると、この時代のジャズの醍醐味をマイルスならではの切り口での演奏が続く中で、タイトル曲に新たな流れの息吹を感じます。
前年にギル・エヴァンスとの再会セッションによって、古い時代からあるモード演奏にマイルスが目を向け始めた、と言うのが時に聞くコメントです。なるほどとの思いで、本作を聴きました。