The Modern Jazz Quartet
The Sheriff
Atlantic原盤
1963年5月録音
MJQを積極的には聴いてこなかった私のこのアルバムへのイメージは、熱きMJQファンに密かに愛されている作品とのものです。5枚あげよと言われたらこのアルバムを入れる人は少ないでしょうけれど、10枚あげろと言われたら多くの人がこのアルバムを選ぶことと、思っています。
7曲中4曲がジョン・ルイス作のものです。
従来路線にリズミカルと陽気を加えた演奏になっていると、感じました。その中で Heitor Villa-Lobos 作の「Bachianas Brasileiras」が、他とは違う味わいとなっています。
Wikipediaによればこの曲は、バッハからインスパイアされたブラジル民族とポピュラー音楽の融合、とあります。そしてMJQの演奏は、古く由緒あるホテルのラウンジで、夕陽が差し込む中でダンスを踊るカップルが思い浮かぶような、ラテンの中で不思議さと叙情が折り重なるものです。
アルバムとしては30分という演奏時間ですが、私にとってはこの1曲で存在感ある作品となりました。