2021年3月4日掲載

Amos Hoffman
Evolution
Razdaz原盤
2007年1月録音

 オード奏者、ギター奏者のアモス・ホフマンは、イスラエル出身ジャズマンの数多くの作品に客演しています。彼が弾き始めたその瞬間から、中近東の雰囲気が漂ってきます。

 Wikipediaからアモス・ホフマンの経歴を紹介します。
 1970年にテルアビブに生まれ、6歳からギターをはじめ、後にエルサレムのルービン音楽アカデミーで学んでいました。その後にアムステルダムに移り音楽活動を行い、1990年代後半にNYに移りました。そこでベース奏者のアヴィシャイ・コーエンなどと知り合い、活動を行っていました。またこの時期に中東の音楽を学んだそうです。
 HMVのページではホフマンを第一世代の代表格としています。
 Avishai Cohen(b,p,vo), Ilan Katchka(per), そしてIlan Salem(alto flute)との演奏です。

 まさに中東音楽がぎっしりと詰まった作品です。それが10曲、45分続くのですが、凄いのは飽きさせることないどころか、聴き進むに従って吸い寄せられていくことです。それはアルバムの構成に心血注いだ結果なのですが、それに合わせて音の魅力が光っていることも理由なのでしょう。ホフマンの弾くオードとギター、それを小気味よく合わさっていくアビシャイのベース、さらには重ね録りにより音の厚さを増している点もあげられます。

 昨年「ベツレヘム 悲しみの凶弾」というイスラエルとパレスチナを扱った映画を見たのですが、その風景を思い出しました。