2021年10月8日掲載

Barry Harris Trio
Chasin’ The Bird
Riverside原盤
1962年8月録音

 ディスクユニオン関内店中古CD半額セールで、290円で購入した作品です。

 バリー・ハリスは30歳を過ぎた1960年代に入ってから、リヴァーサイドに5枚の作品を立て続けに吹き込みました。どれも良くどれも人気作ですが、やはりトリオで演奏した3作品が注もされるのでしょう。その三作の中で私がジャズ・レコード専門店などで見てきた経験によれば、「at the Jazz Workshop」(1999年4月18日)、「Preminado」(2008年8月16日)、そして本作品というのが人気の順番だと思っています。しかしそこは好みの問題、この「Chasin’ The Bird」を最高傑作とする方もいらっしゃいます。

 Bob Cranshaw(b) と Cliford Jarvis(d) との演奏の本アルバム、最初の曲はパーカー作のタイトル曲です。

 パーカーの曲をお得意とするハリスだけあって、「Chasin’ The Bird」でのリズミカルで陽気な演奏、そして興味をそそられる音の重なりで、楽しく聴ける演奏になっています。その中に迫力もあり、そんな感じの演奏が多く配置されている作品です。その中にあって、私には馴染みが薄い「ジャスト・アズ・ゾウ・ユー・ウァー・ヒアー」では、ゆったりしたバラッド演奏を披露しており、まぶしいピアノ演奏を堪能できます。

 本作品を最高傑作と称する方の気持ちが、よくわかる内容です。