081

  • 1255 Walter Davis, Jr. / Scorpio Rising
  • 1256 Jim McNeely / Winds of Change
  • 1258 Mickey Tucker / Blues in Five Dimensions

 リッチモンド生まれのウォルター・デイヴィス・ジュニア、シカゴ生まれのジム・マクニーリー、ダーラム生まれのミッキー・タッカー、こんな3人のピアノ弾きがスティープル・チェイスからリーダー作品を発表しました。


1255 Walter Davis, Jr. / Scorpio Rising

 ウォルター・デイヴィス・ジュニアが1989年6月27日に録音したこのアルバムが、彼がスティープル・チェイスに残した唯一の演奏となりました。この録音から1年後に、多くの人に愛されたウォルター・デイヴィス・ジュニアは、肝臓病と腎臓病の合併症のために他界しました。

 アルバム名にもなった『Scorpio Rising』は、ウォルター・デイヴィス・ジュニア作のものです。スピードとスリルに溢れる、ジャズの魅力あふれるこの曲の演奏を聴くと、まだまだジャズマン魂に溢れている姿を感じます。


1256 Jim McNeely / Winds of Change

 数多くのリーダー作品を残しているジム・マクニーリーは、スティープル・チェイスに2枚の作品を残しています。最初に発売されたのは、1989年7月に録音されたこのアルバムで、マイク・リッチモンドとケニー・ワシントンというこのレーベルお馴染みの方達との、トリオでの演奏です。アルバム名にもなった『 Winds Of Change』はマクニーリー作のもので、アルバムの冒頭に収録されています。

 多くの景色を表現するピアノ演奏に、引っ張りだこのミュージシャンの彼の実力を感じます。


1258 Mickey Tucker / Blues in Five Dimensions

 結果的には地味な存在のピアニストのミッキー・タッカーですが、その活動の終盤にスティープル・チェイスに3枚のリーダー作品を残しています。その最初のがこの1989年6月録音アルバムで、カルテットでの演奏です。ミッキー・タッカー作の『Blues in Five Dimensions』が、アルバム名にもなりました。

 ドラマチックな表現が魅力のミッキー・タッカーのピアノに、極太のベースのルーファス・リード、シンバル輝くデビッド・ジョーンズという方の演奏、そして燻し銀のテッド・ダンバーのギターで、ブルース感覚に酔う『Blues in Five Dimensions』となっています。


【ついでにフォト】

2006年 香港