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  • 1091 Sadik Hakim / Witches, Goblins, etc.
  • 1107 Albert Dailey Trio / That Old Feeling
  • 1239 Joe Bonner Trio / New Life

 ミネソタ生まれのサディク・ハキム、ボルチモア生まれのアルバート・デイリー、ロッキーマウント生まれのジョー・ボナー、こんなピアニスト3人が、スティープル・チェイスからリーダー作品を発表しました。


1091 Sadik Hakim / Witches, Goblins, etc.

 1950年代の10代の時からプロ活動を始めたサディク・ハキムのリーダー作品となると、Wikipediaによれば7枚とのことです。その中に、1978年に録音されたらしい、スティープル・チェイスからのこの作品があります。トリオでの演奏のこのアルバムには、アルバム名にもなっている『魔女、ゴブリンなど』という曲が収録されています。

 ブルージーな味わいたっぷりのタイトル曲を聴くと、このアルバムが隠れた人気作品であることを実感します。サディク・ハキムは1979年から1980年にかけて、日本で楽旅を行なっていたとのことです。生で聴きたかったピアニストです。


1107 Albert Dailey Trio / That Old Feeling

 1939年生まれのアルバート・デイリーは、大物ミュージシャンとの共演を重ねながらも言えませんでした。1980年代にカーネギー・ホールでコンサートを行い、ブルーノートからリーダー作品を発表していたので、45歳で亡くなる直前に脚光を浴びたようです。

 Wikipediaによれば5枚のリーダー作品を残している中に、スティープル・チェイスからの1枚もあります。1978年7月にトリオで録音されたこのアルバムのタイトルにもなっているのは、サミー・フェインによるバラードです。

 ここでは随分と賑やかな演奏となっている『That Old Feeling』ですが、これはこれでなかなかのものです。


1239 Joe Bonner Trio / New Life

 スティープル・チェイスから6枚のリーダー作品を発表しているジョー・ボナーですが、その最後の作品は、1988年8月にトリオで録音されたこのアルバムです。アルバム名のもなっている曲は、ボナー作によるものです。

 ファラオ・サンダースでの演奏などで名前があるジョー・ボナーですが、個人での活動では目立った存在とは言えませんでした。そんな中で40歳になって、自分の進むべき道を見つめているかの曲と演奏に、この『New Life』はなっています。


【ついでにフォト】

2006年 香港

2025年5月18日掲載